方向音痴ゲーマーのテップウ(@teppu_game)です!
今回紹介するゲームは『OPUS 星歌の響き -Full Bloom Edition-』。台湾のインディーズゲームスタジオ「SIGONO」によるOPUSシリーズの3作目です。
なんとなく感動するゲームをプレイしたい気分だったので、Steamで圧倒的に好評の本作をプレイしてみました。
シリーズの過去作はプレイしたことがなかったけど、問題なく楽しめたよ!
つい先ほどラストシーンを見終わって若干放心状態なのですが、感動が冷めやらぬうちにネタバレなしでレビューを書いていきます!
- 龍脈を巡る争いで混乱が続く太陽系「山塊」を舞台にしたSFアドベンチャー
- 感動のストーリーと、グラフィック・BGMが高く評価されている
- 音を利用したパズルや、リソース管理などのゲーム要素がある
OPUS 星歌の響き の世界観
本作の舞台は龍脈大戦後の山塊です!!
……なんて言われても、よく分かりませんよね。
本作は非常に世界観が作り込まれたゲームになっており、ゲーム独自の用語がポンポン出てきます。
細かく説明はしてくれないので、自分で読み取っていくことになります。
正直、僕もしっかりと設定を理解できていなので間違っている部分もあるかもしれませんが、世界観をざっくりと説明しますね……!
分かりやすい表現でざっくりと!
本作は地球上の物語ではなく、人類は宇宙の様々な惑星で生活しています。もしかしたら遠い未来の物語なのかもしれません。
宇宙には「龍脈(りゅうみゃく)」と呼ばれる、よく分からないけどものすごいエネルギーを持つ小惑星がいくつか存在します。
新たな龍脈を発見出来たら一攫千金らしいよ!
100年前に「山塊(さんかい)」と呼ばれる辺境の惑星系で、龍脈を巡る争いが起きてしまいました。この戦争はのちに「龍脈大戦」と呼ばれます。
20年ほど続いた戦争は、大型財団である「惑星鉱業連合(鉱連)」が勝利し終局を迎えました。
その後、鉱連は龍脈を高圧的に管理しましたが、龍脈の盗掘が相次いでしまいました。
鉱連は盗掘に激おこぷんぷん丸(死語)ですが、しかたなく龍脈を解放し、法の下での採掘を許可することにしました。
その結果、一攫千金を夢見て外惑星から人が殺到することになりました。
世はまさに、大龍脈時代!
ざっくりとした世界観の説明はこんな感じです。とりあえず、「龍脈を巡る大戦が起きた後の物語」ということが分かれば大丈夫かなと思います!
良かった点
個性豊かなキャラクター
本作に登場するキャラクターは、非常に個性豊かです。その分、プレイヤーによって好き嫌いが分かれてしまうかなと思います……。
メインストーリーの主要メンバー3人を簡単に紹介していきますね!
リバク
本作の主人公、リバク。(カピバラの方じゃないよ!)
「瀛海(えいかい)」という惑星から、龍脈を探しに山塊にやってきました。(惑星の漢字むずー!)
リバクは瀛海の貴族でしたが、何かやらかしてしまい、一族を追放されてしまいました。龍脈を発掘して一族に貢献することで、名誉を取り戻そうとしています。
プレイヤーの分身ともいえるアドベンチャーゲームの主人公ですが、めちゃくちゃ好き嫌いが分かれそうな言動をします……。(特にストーリー前半)
リバクを好きになれるかで、このゲームの評価が分かれそう……
「一族のためだ!」と感情で動いてしまい、トラブルを引き起こすこともしばしば……。まあ、物語を動かすために必要なトラブルメーカーという感じでしょうか。
リバクの成長を温かく見守る気持ちでプレイしましょう……!
エイダ
龍脈の巫女、エイダ。
巫女とは、「歌で龍脈を探し当てることができる」という、この世界ではスーパーチート級の能力を持った人たちのことです。
巫女は龍脈大戦時に大活躍しましたが、戦争終結後は戦争を激化させた「生物兵器」として扱われ、忌み嫌れてしまっています。
悲しすぎる……
エイダがとある目的で龍脈を探していたところ、リバクと出会い、一緒に旅をすることになります。
リバクが「一族のためだ!」でトラブルを起こしても許してくれる、優しい心の持ち主です。
ラミア
エイダと共に旅をしている女性、ラミア。
幼そうな見た目をしていますが、宇宙船の整備や改造をする技術の持ち主です。
ツンデレキャラのツンツン要素大盛りのような性格をしています。
リバクとは馬が合わないみたい……
リバクのうじうじとした言動をバッサリきってくれることがあるので、リバクにイライラしたプレイヤーの味方かもしれません……。
以上、主要キャラクター3名を紹介しました。ちなみにイベントシーンにはほとんど日本語ボイスが付いているのですが、どのキャラクターもぴったりな声でしたよ!
結末が気になる始まり方
最初のシーンでは、リバクは年老いた状態で登場します。
リバクは無事に一族のもとへ帰れたようですが、何かを後悔しているようです。
「エイダ……ようやく戻ってきたよ……。」という非常に意味深なセリフを吐きながら、どこかへ向かっています。
そこから物語は66年前に遡り、エイダとの出会いのシーンから始まります。
プレイヤーはリバクとエイダの間に何かがあったということが分かった状態で、冒頭のシーンにどう結びつくのかを想像しながらストーリーを進めていくのです。
本作は戦争直後の混乱した時代の物語なので、全体的に少し暗い雰囲気があります。
僕は明るいゲームが好きなので途中で挫折しそうになりましたが、ラストシーンがどうしても気になったので最後まで続けることができました。
最高のグラフィックとBGM
本作はグラフィックがとても綺麗です。
美しい宇宙を旅をすることができるので、非常にワクワクします。訪れる惑星のデザインも良い感じです。
そして、本作はBGMがとにかく素晴らしいんです!広大な宇宙を表現したような、静かで美しい曲が多い印象でした。
ぜひトレーラーで美しいテーマ曲を聴いてみてください!
緊張感のあるリソース管理
本作にはリソース管理のゲーム要素があります。
「山塊」のマップを宇宙船で移動して龍脈を探索するのですが、移動の際に燃料を消費します。
テキトーにプレイしていると燃料が割とカツカツになるので、ゲームのキャラクター達と同じ気持ちで宇宙を探索する緊張感を味わえます。
燃料が無くなってしまっても救済措置があるので、詰むことはないのがポイントです。
気になった点
キャラクターの掘り下げがいまひとつ
本作のキャラクター達はそれぞれ、ある目的と信念をもって行動しています。
その信念に至った理由は少し描かれているのですが、「そこまでするほどか?」と疑問に思ってしまう行動がいくつかあるように感じました。
もっとキャラクターが掘り下げられていて行動に納得ができたら、感情移入ができたのかなと思います。
ラストシーンで号泣したプレイヤーも多いようですが、僕は最後まで感情移入しきることができなかったので、泣くことはできませんでした。
感動で鳥肌は立ったんだけどね!
龍脈内の探索とパズルが少し退屈
龍脈内を探索するパートでは、キャラクターを動かすことができます。
探索と言ってもほぼ一本道なので、退屈に感じてしまいます。
方向音痴としてはありがたいけど……
また、探索パートでは音を利用したパズルが用意されているのですが、難易度が非常に低いです。
音を消してもプレイできるように視覚でもパズルが解けるようになっているのですが、視覚に頼るとめちゃくちゃ簡単です。
僕はパズルが苦手なので、難易度が低いのはありがたいのですが、「無くてもいいんじゃない?」と思ってしまうくらいの難易度でした。
パズルが解けなくて詰んでしまうことはないと思うので、その点は安心ですね。
収集要素に運が絡む
本作には収集品が240個用意されています。
収集品には1つ1つテキストが用意されており、世界観を読み解くのに重要な手掛かりとなるものもあります。
年老いたリバクが過去を振り返る形のテキストになっているものもあり、リバクの想いを読み解くことができます。
収集品にはメインストーリーで入手できるもののほかに、いくつか入手方法があります。その中に、完全に運任せになってしまっているものがあります。
本作は手動でセーブができず、セーブデータを分けることができないシステムなので、1周目で収集品をコンプリートするのは困難だと思います。
取りこぼしを気にしながらプレイしているとゲームに集中できないので、1週目はコンプリートを諦めてプレイした方が良いかもしれません。
レビューまとめ
- アドベンチャーやノベルゲームが好きな人
- SFが好きな人
- 作り込まれた世界観が好きな人
- 物語を考察するのが好きな人
- キャラクターに感情移入しやすい人
僕は最後までキャラクターに感情移入しきることができなかったので、残念ながらラストシーンで泣くことはできませんでした。
それでもラストシーンの表現は本当に圧巻で、鳥肌が立って放心状態になりました。
難解な漢字が多く世界観も少し暗めで、途中で挫折しそうになりましたが、ラストシーンを見終わった後は「プレイして良かったな」と心の底から思っています。
気になった方はぜひ、リバクの旅の結末を見届けてね!
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