方向音痴ゲーマーのテップウ(@teppu_game)です!
みなさんは「デッキ構築型ローグライク」というゲームジャンルをご存じでしょうか?
『Slay the Spire(スレイザスパイア)』がヒットしたことによって一気に広まったジャンルです。(以下『StS』と略します)
僕は『StS』を購入して100時間以上プレイしましたが、リプレイ性が高く一向に飽きそうにありません。
他のデッキ構築型ローグライクもいくつかプレイしてみましたが、『StS』に似たシステムのゲームが多く、結局本家に戻ってしまいます。
しかし、今回紹介する『Griftlands(グリフトランド)』は、『StS』のシステムをベースに、独自のシステムを多数盛り込んだゲームでした!
また、僕はSwitch版を購入したので、 Switch版の操作性についても触れたいと思います。
Slay the Spireとの共通点
『StS』との違いを解説する前に、共通点について以下にまとめました。
- 弱い初期デッキからスタートして、戦闘の報酬やショップ購入等でデッキを構築していく
- カードを使用したバトル形式
- ゲームオーバーになったら初期デッキからスタート
- ゲーム開始時にボーナスが選べる
- ゲームを繰り返しプレイすると新たなカードが解放される
バトル形式については、『StS』プレイヤーであれば戦闘画面を見れば「これこれ!」ってなると思います。
他にも細かい共通点はありますが、とりあえず「デッキ構築」「ローグライク」の基本となる部分は一緒だと考えていいと思います。
続いて本題の『グリフトランド』と『StS』の違いについて解説していきます。
ゲームシステムの違い
1周のプレイ時間
まずはプレイ時間についてです。
上手い人だともっと早いと思いますが、僕の『StS』の1周のプレイ時間は1~2時間程度です。
『グリフトランド』の初回クリア時は、5時間程度かかりました。
最初『StS』との違いに少しとまどっていたので、慣れてくるともっと早くなってくると思いますが、『StS』ほどサクサクプレイできるようにはならないと思います。
途中で中断セーブができて、一気にプレイする必要はないので安心してくださいね。
ストーリー要素がある
『StS』との大きな違いは、ストーリーが重視されている点です。
僕は正直、『StS』の主人公たちがなぜ塔を登って心臓に挑んでいるのかよく分かってません。
ストーリーなんて気にせずプレイしている人が大半だと思います。(ネオーの考察とかしてる人もいるのかな?)
『グリフトランド』のプレイヤーキャラクターは3人用意されていますが、最初に選べるのは賞金稼ぎのサル・イク・デリックさんです。
周りからは「サル」と呼ばれるので、若干煽られてる気分にります。
サルさんが悪党のカシオを倒しに行くストーリーになっているんですが、「なぜカシオを恨んでいるのか」が語られるので、プレイヤーも「カシオ倒してやるぞ!」という気持ちになります。
ごく稀に英語のまま表示されてしまうことがありましたが、基本的に日本語訳はしっかりしていたのでストーリーをちゃんと追うことができました。
ゲーム進行の違い
『StS』の場合は、枝分かれするマップの最下段からスタートして、戦闘・売店・イベント・休憩・宝箱などを選択しながら、最終的に最上段のボスを目指すような形でゲームが進行します。
自分の好きなタイミングでショップや休憩を選択するのは難しいですよね。
グリフトランドのマップ画面はこのようになっています。
アイコンが表示されているところに自由に移動できます。
サブクエスト(依頼)がランダムでいくつか発生するので、難易度や報酬を見て好きなものを選べます。
回復(休憩)場所や売店にはいつでも行くことができます。(いつでもできる回復はデメリットも発生します)
マップ内を移動する際に、ランダムでイベントが発生することがあります。
例えばこのイベントでは、突然ケガをした人が「武器を買ってくれ!」と言ってきたので
「武器を買う」「値切る」「ケガについて聞く」「バトルして奪う」「断る」の中から行動を選択できます。
自由度が高いですね!
依頼をいくつか終わらせると夜になり、ボス戦のイベントが発生します。
ボスに勝つと1日が終わり、体力を回復して次の日になります。
「依頼をいくつか終わらせる」→「夜になってボス戦」→「体力を回復して次の日」を繰り返していく間にメインストーリーが進んでいき、最終的にラスボス戦の日に突入します。
キャラクター友好度がある
『グリフトランド』には多数のキャラクターが登場しますが、それぞれプレイヤーキャラクターとの友好度が設定されていて、プレイヤーの選択によって上下します。
友好度を上げて親愛関係になると戦闘で助けてくれたり、安くカードを売ってくれたりします。
逆に友好度が下がって敵対関係になると、戦闘で不利になったり、売店での購入金額が上がったりします。
友好度はプレイのたびにリセットされるので、前回のプレイで仲良くしていたキャラクターが敵対関係になると、ちょっと悲しい気持ちになります・・・
命の重みがある
『StS』で人型の敵が登場することがありますが、倒したときに「殺してしまった……」という気持ちにはならないですよね。(心がキレイな人はなるのかな……?)
『グリフトランド』はモンスターよりもNPCと戦うことの方が多いんですが、なんとトドメをさすかプレイヤーが選択できるようになっています。
HPをある程度削ると敵が白旗をフリフリするので、「降伏を受け入れる」を選択すると相手を逃がすことができます。
僕は毎回「降伏を受け入れる」を選択していました。
さっきまで会話していたNPCを殺してしまうのは気が引けますよね……。
しかし依頼によっては、トドメをささなくてはいけないこともあります。(もしかしたら回避策があるのかもしれません)
そのプレイ中はもう死んでしまったNPCは登場しません……。
NPCにトドメをさすメリットとしては、強いカードをもらえます。(余計罪悪感がすごい……)
プレイヤーキャラクターの永続強化ができる
『StS』の場合は、プレイヤーキャラの成長要素としては、登場するカードやレリックが増えるくらいだと思います。
あとはプレイヤー自身の知識や経験を増やしてうまくなっていく、ローグライクらしいゲームですよね!
『グリフトランド』の場合は、登場するカードが増えていくほかにも、プレイヤーキャラの永続強化ができます。
プレイ中溜まっていく「血気ポイント」を使って、自由にプレイヤーキャラを強化できます。
「血気ポイント」はゲームオーバーになっても消滅せず、次回のプレイに持ち越すことができます。
『StS』が難してクリアできなかった人も、『グリフトランド』は永続強化を盛りまくればクリアできると思います。
難易度を下げたくない人は血気ポイントを無視すればいいので、プレイヤーによって選択できるのは良いと思いました!
戦闘システムの違い
バトルと交渉の2種類に分かれている
『グリフトランド』の戦闘は「バトル」と「交渉」に分かれています。
デッキや体力も別々で存在します。
『StS』の戦闘に近いのは「バトル」の方で、『StS』プレイヤーならチュートリアルがなくてもすんなりプレイできると思います。
「交渉」の方もカードを使った戦闘なんですが、微妙に『StS』の戦闘とシステムが違うので最初とまどうと思います。
何回かバトルすればシステムが理解できて、僕は「交渉」の方が簡単に感じました。
「交渉バトル」が発生する場面の一例を以下にまとめます。
- 戦闘を避けるため
- NPCに味方になってもらうよう説得するため
- お金を払う代わり
僕のプレイでは、「戦闘バトル」よりも「交渉バトル」をする機会の方が多かったです。
むやみに戦闘をするとNPCから嫌われることが多いので、交渉で決着つけた方がいいんですよね。
レリックの装備数に制限がある
『StS』の醍醐味と言えば、レリックをモリモリ盛ってヒャッハーすることですよね!!
『グリフトランド』にもレリックに近いもので、「グラフト」というものがあるんですが、残念ながら装備できる数に限りがあります。
初期状態では「バトル」と「交渉」でそれぞれ3つずつしか装備できません。(イベントで枠を増やすことはできます)
レリックとの大きな違いとしては、装備していると経験値が溜まっていき、アップグレードできるようになります。
バトルに味方NPCが参戦する
『StS』のバトルはプレイヤー側は1人なので孤独な戦いですが、『グリフトランド』は味方NPCがバトルに参戦してくれます!
依頼についてきて味方になったり、「交渉」で説得して味方になったり、お金で傭兵を雇ったりできます。
更にペットを飼うイベントが発生することもあり、一緒に戦ってくれます!かわいい!!
過剰にシールドを与えて守りたくなりますね!!
さらにペットを訓練するイベントが発生することもあります。
カードの違い
『グリフトランド』も『StS』のように、カードを増やしてコンボを組んでいくデッキ構築の楽しさがもちろんあります!
カード関連で『StS』と違う点がいくつかあるので紹介します。
ダメージがランダムなカードが多い
『StS』のカードは基本的に、与えるダメージは固定ですよね。
『グリフトランド』の場合は、ダメージが固定のカードと、ランダムなカードが混在しています。
このカードの場合は、1~4の範囲でランダムでダメージを与えます。
個人的にはダメージ固定の方が計算しやすくて好きですが、好みの問題かもしれませんね。
「次の攻撃カードを最大ダメージにする」という効果のカードがあるのは面白いなと思いました。
カードをアップデートしやすい
『StS』は1回のプレイで、カードをアップデートできる機会は限られていますよね。
メインのアップデート方法は、体力回復をあきらめる必要があります。
いかに回復を選択せずにカードをアップデートしていくかを考えるのも、もちろん面白いんですが……
『グリフトランド』の場合はカードに経験値が設定されていて、たくさん使えばアップデートできるようになっています!
初期デッキのカードでも、たくさん使ってアップデートすれば十分最後まで活躍できますよ!
カードによってアップデートするために必要な経験値=カードを使う回数が異なります。
また、アップデートの候補が複数あって選択することができます。
分かりやすいように例をあげると
「コスト1・ダメージ4」
のカードがあった場合
「コスト0・ダメージ4」
「コスト1・ダメージ6」
のどちらにアップデートするか選べるようなイメージです。
現在のデッキのバランスを考慮して、アップデート先を考えるのが楽しかったです!
廃棄カード・消費カード・破壊カードの違い
『StS』のカード属性に「廃棄」というものがありますよね。
使用すると廃棄カード捨て場に送られてしまい、基本的にバトル中は再使用できません。
『グリフトランド』には廃棄カードに近いもので、「消費カード」というものがあります。
使用するとバトル中再使用できないのは同じですが、消費カード捨て場が存在しません。
『StS』の「発掘カード」のような、消費したカードをバトル中に再使用する方法は無いと思われます。(あったらごめんなさい)
更に「消費カード」の他に「破壊カード」というものがあります。
こちらは使用するとデッキから無くなり、バトル終了後も戻ってきません。その分強力なカードが多いです。
僕は最初、「破壊=廃棄」だと思っていたので、「なんかカード無くなったな~」と不思議に思っていました。
他にも『StS』と『グリフトランド』の細かい違いはたくさんありますが、僕が感じた大きな違いは以上になります。
Switch版の操作性について
『グリフトランド』はPC版とSwitch版がありますが、僕はSwitch版をプレイしました。
『StS』もSwitch版をプレイしているので比較すると、正直『グリフトランド』の方が操作しづらいと感じました。
プレイしているうちにだんだんと慣れてきますが、「なんでそこを分けたんだろう?」と思った操作が2つあります。
AボタンとXボタンの使い分け
決定ボタンは「Aボタン」ですが、会話を進めるボタンは「Xボタン」に設定されています。
素直にどちらも「Aボタン」で良かったのでは……と思ってしまいます。
もしかしたら連打による誤操作を抑止したかったのかもしれませんね。
Lスティック(十字キー)とRスティックの使い分け
こっちの使い分けの方が、最初とまどったかもしれません。
カーソル移動するときは「Lスティック(十字キー)」を使用します。
会話の選択やカードの選択する際などに使用する感じです。
説明が難しいですが、「Rスティック」は詳細確認で使用します。
「Rスティック」を操作するとマウスカーソルのように自由に移動ができます。
例えばバトル中に相手のバフの効果を調べたいときは、「Rスティック」を操作してバフのアイコンにカーソルを合わせると効果が表示されます。
この操作「Lスティック」と統合できたんじゃ……と思ってしまいました。
グリフトランドの感想とまとめ
最初プレイしたときは『StS』との違いにとまどったり、キャラクターが多すぎて覚えられなかったりで、「ちょっと失敗したかな~」と思ってしまいましたが、プレイを重ねるうちにどんどん『グリフトランド』の世界観にハマっていきました!
プレイするたびにイベントが変化したり、キャラクターとの友好度も変化したりするので長く楽しめそうです!
『StS』のアセンションのように、難易度レベルもどんどん上げていくことができますよ!
もしかしたら『StS』のようなサクサクプレイを求めている人にはあまりオススメできないかもしれません。
一応クリア後に、ストーリーを省略して戦闘に特化したモードが解放されるのですが、『グリフトランド』独自の良さが薄れてしまう感じがしたので僕はあまりプレイしていません……。
本作は特に、『StS』とは一味違ったデッキ構築型ローグライクを探している人にオススメです!
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