方向音痴ゲーマーのテップウ(@teppu_game)です!
今回紹介するゲームは『8Doors: Arum’s Afterlife Adventure』です。
主人公の能力やアイテムが増えることによって行動範囲が広がっていく2Dアクションゲームで、所謂メトロイドヴァニアというジャンルのゲームになります。

どちらかといえばメトロイドよりかな……!
インディーゲームのメトロイドヴァニアには『ホロウナイト』や『ENDER LILIES』など名作が多く、本作は少し埋もれてしまっている気がします……。
しかし、本作もなかなか丁寧に作られているので、メトロイドヴァニア好きな方にはぜひプレイしてほしいゲームです。
今回は『8Doors』をクリアまでプレイした感想を書いていくので、ぜひ参考にしてください!
- 韓国のおとぎ話「バリ姫物語」をモチーフに作られた高難易度2Dアクションゲーム
- 主人公の武器や能力を増やして行動範囲を広げながら、広大なマップを探索するメトロイドヴァニアスタイル
- モノトーンと赤のみで構成された特徴的で幻想的なグラフィック
ストーリー概要
本作の物音は、韓国で有名なおとぎ話「バリ姫物語」がベースとなっています。
僕は「バリ姫物語」を知らない状態でプレイしました。
最初に流れるムービーにセリフが無く、イラストだけで進むので「あれ?これストーリー理解するの厳しいんじゃないか?」と不安になりましたが、、、


本編がスタートすると、しっかりとした会話シーンがあるので安心です。


ストーリーのあらすじをざっくり解説すると、原因不明の病で亡くなった父親を探すために、主人公の「アルム」が死後の世界に行き、そこである陰謀に巻き込まれてしまう……といったお話です。(本当にざっくり)

「バリ姫物語」を知らなくても、ストーリーを楽しめるよ!
良かった点
モノトーンと赤のみで構成されたグラフィック
本作の一番の特徴は、ゲーム全編を通してグラフィックが「モノトーン」と「赤」のみで構成されている点です。

昔の少年ジャンプの2色原稿を思い出しますね!(若い世代には伝わらない……)
色が少ないと画面が見づらいんじゃないかと不安に思う方もいると思いますが、モノトーンの濃淡でうまくオブジェクトの違いが表現されていて、逆に見やすく感じます。
モノトーンの中で濃い目の赤がパリッと目立つのが特に印象的でした。


特徴的なグラフィックによる、死後の世界への没入感が良かったよ!
かわいらしいNPCと悍ましい敵のギャップ
冥土の世界なので暗く恐ろしいキャラクターばかりなのかと思いきや、個性的でかわいらしいキャラクターが多く登場します。
見た目がかわいいだけでなく、セリフ回しやリアクションがかわいいキャラクターが多くてほっこりしました。
ゲーム冒頭では、冥土の世界に生きた人間(主人公のアルム)がいることにみんなびっくりするシーンがおもしろかったです。

かわいさでひと際目立つのが「ポチャポチャ君」。思わず「くん付け」したくなってしまう気持ちが分かります。

そんなかわいらしいNPCとは打って変わって、敵(亡霊)はいい感じに気持ち悪いキャラが多いです。


プレイヤースキルの上達を感じるアクション
アルムの攻撃手段はほとんど近距離攻撃のみで、ゴリ押しができないようになっているので、ちゃんと敵の攻撃を避けながら戦う必要があります。
敵に接触するだけではダメージは受けないようになっています。

初見の敵やボスにはボコボコにされることが多いですが、敵の攻撃の前動作がけっこう分かりやすくなっているので、何回も挑戦しているうちに自然と攻撃を避けられるようになります。

ボス部屋のすぐ近くにセーブポイントが設置されている親切設計なので、繰り返し挑戦もそんなに苦になりませんでした。
道中のセーブポイントの配置も絶妙で、ちょうど体力がギリギリでピンチになったころに見つけて「危ねー!」ということが何回もありました。

緊張感のあるプレイを楽しめたよ!
デスペナルティが軽めなのもうれしいポイント。セーブ後に獲得したお金をロストして、セーブポイントに戻されるだけです。
行動範囲が広がっていくワクワク感
メトロイドヴァニアの醍醐味といえばやはり、行動範囲が広がっていくワクワク感ではないでしょうか!
本作でも十分にこのワクワク感を楽しめました。
アルムのゲームスタート時の移動アクションは、せいぜいジャンプとローリング(回避)くらいです。
ゲームを進めていくと、「空中ダッシュ」や「二段ジャンプ」など、どんどんアクションが増えていきます。

現時点のアクションではどうやっても届かないところにアイテムが見えていて、どんなアクションが増えるのかなとワクワクしながらプレイしできました!
また、移動アクションだけではなく、新しい武器をゲットすることでも行動範囲が増えていくのが新鮮でした。
例えば、傘の武器を使うとゆっくり下降することができるようになり、遠くに着地することができるようになります。(アルム軽ぅー!)

冥土の旅にはカエルの「ガマテン」が相棒として着いてきてくれます。(頭に乗って)
ガマテンは妖術によって巨大化することができ、いつでも操作キャラをガマテンに切り替えることができます。(もとからカエルにしてはデカいけど)

アルムとガマテンではアクションが異なり、切り替えながらマップを探索することになります。
ちなみにガマテンは陽気な性格で、無口なアルムの代わりに物語を盛り上げてくれます!

気になった点
攻撃手段が単調になりがち
本作は武器が全部で7種類あるのですが、ほとんどが近距離の攻撃です。
武器によってリーチや威力、攻撃スピードなどは異なりますが、基本的には敵の攻撃を避けながら近づいて攻撃するというのは変わらないので、少し単調に感じてしまいました。
武器にはそれぞれ罪悪(MPのようなもの)を消費する特殊技のようなものがあるのですが、派手さがなくてイマイチぱっとしないです。

僕はキャッスルヴァニア寄り(悪魔城ドラキュラ本家やENDER LILIESなど)の方が好きなので少し物足りなく感じてしまいましたが、メトロイド寄りが好きな人は十分楽しめると思います!
救済措置が少ない
『8Doors』は高難易度のゲームで、何回も挑んでプレイヤースキルを上達させるレベルデザインになっていると思います。
何回チャレンジしてもどうしてもボスに勝てなくなったら、アルムの能力を伸ばすこともできます。
アルムの能力は、お金を払ってステータスをあげるアイテムを買ったり、道中手に入る「黎明」というアイテムを消費して特性を習得したりすることで伸ばすことができます。

しかし、アルムの能力をがんばって伸ばしても、敵からの攻撃ダメージが重かったり、回復アイテムの回復量が少なかったりするので、結局は敵の攻撃を避けるプレイヤースキルを身に着ける必要があります。

最悪詰んでしまうかも……
ゲームスタート時に難易度選択ができるので、アクションに自信が無い方は「アシスト」を選んだ方が良いかもしれません。(残念ながら途中で難易度変更はできません……)

ちなみに僕はアクションが下手なくせに謎のプライドで「ノーマル」を選択して、あとあと後悔しましたが、気合でなんとかゲームクリアできました。
会話シーンを飛ばせない箇所がある
本作はなぜか会話シーンが飛ばせる箇所と、飛ばせない箇所があります。
基本的にボス戦前の会話は、2回目以降はスキップされるのですが、よりによって苦戦するであろうボス戦前の会話が飛ばせないようになっていました。
すべてスキップできるように統一されていれば、もっと快適に遊べたと思います。

ボス戦の緊張感は増すけどね……
方向音痴でも問題なく遊べる?
本作は「方向音痴でも問題なく遊べるか」について解説します。方向音痴ではない方は飛ばしてくださいね!
本作はメトロイドヴァニアなので、広大なマップを行き来することになります。
マップに次の目的地の矢印が表示されるので、ストーリーをクリアする分には迷うことはないと思います!

また、最初はざっくりとしたマップ表示になっていますが、エリアごとに証人を探して地図を購入すると、詳細なマップを見ることができるようになります。

隠し通路や収集系が非常に多く用意されているゲームですが、マップに収集系のアイテムのアイコンが表示されるようになるので、ほとんど迷うことなく回収できると思います!
ひとつ難点をあげるとしたら、ワープポイントが少ないことでしょうか……。

方向音痴の方でも安心してプレイできるよ!
レビューまとめ
- 歯ごたえのあるアクションが好きな人
- メトロイドヴァニアが好きな人
- アイテムの収集が好きな人
- 冥土の世界観に惹かれる人
細かい気になる点はいくつかありましたが、メトロイドヴァニアが好きな人はプレイして後悔しないと思います!
隠し通路や収集アイテムが豊富に用意されていて、マップも非常に丁寧に作られていると感じました。
また、モノトーンと赤のみで構成された特徴的なグラフィックや、個性的なキャラクター達は惹かれる部分があるはずです!

アルムは無事にお父さんに出会えるのか……!ぜひ自分の目で確かめてみてね!
