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テップウ
ゲームとマンガとロックが好きなアラサー。
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『ロードス島戦記 DWL』評価・レビュー|原作未読、ドラキュラ月下ファンのクリア後感想

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方向音痴ゲーマーのテップウ(@teppu_game)です!

『ロードス島戦記ーディードリット・イン・ワンダーラビリンスー』のCS版が発売されましたね!

僕はこのゲームの発売情報が発表されてからずっと楽しみにしていました!

本作はファンタジー小説の金字塔『ロードス島戦記』が原作になっているんですが、僕は恥ずかしながら、このゲームでロードス島戦記の存在を知りました。

パッケージ版の初回生産特典についてきたスペシャルブックには、「”エルフの耳が細長く尖ったもの”という印象を決定づけたのは『ロードス島戦記』と言われている」と記載されています。

とても偉大な作品ですね!

ではなぜ原作を読んだことがない僕が、本作の発売を楽しみにしていたかというと、ゲームのビジュアルが僕が一番好きなゲームの『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』に似ていると感じたからです。

なびく長髪、なびくマント、歩いてるだけで発生する謎の残像、、、

アルカードさんを思い出しますね!

ジャンルもメトロイドヴァニアなので、ドラキュラ月下を意識して制作していることは間違いないと思います。

これは絶対にプレイしなくては!と思いましたが、原作を読んでいないので楽しめるか不安もありました。

そこで今回は、僕みたいに原作を読んでいない方向けに、ドラキュラ月下と比較しながらクリア後の感想を書いていきたいと思います。

結果から言いますと、ストーリーはよく分かりませんでしたが、メトロイドヴァニアとしては十分楽しめました!

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良かった点

美麗な2Dドットグラフィック

ドラキュラ月下と言えば 美麗な2Dドットグラフィック が特徴ですが、本作も負けず劣らずのクオリティです。

こちらが本作の主人公のディードリットさん。

ドット絵で顔は細かく見えませんが、不思議と美人な感じが伝わってきます。

セーブポイントのマーファ像も細かく描かれていますね。

ディードリットさんはセーブのたびに棺桶には入りません(笑)

アニメーションもヌルヌル動きます。

ドラキュラの精神的続編と言われている『Bloodstained: Ritual of the Night』は3Dグラフィックに変更になったので、2Dドットでメトロイドヴァニアがプレイできるのは貴重ですね!

『Bloodstained: Ritual of the Night』のプレイ画面

ドラキュラ型のメトロイドヴァニア要素

僕は「好きなゲームジャンルはメトロイドヴァニア」と豪語しているくせに、メトロイドは『スーパーメトロイド』しかプレイしたことがないという残念な人です。(その代わり探索型ドラキュラは全てプレイしています)

最近はインディーゲームで大量にメトロイドヴァニアが発売されていて、名作と言われる作品も数多くありますが、個人的にはメトロイド要素のほうが強く感じてしまい、なかなかドラキュラのような作品に出合えませんでした。

しかし本作は、ドラキュラ型のメトロイドヴァニア要素を強く受け継いでいると感じました!

特に僕がうれしかった要素を記述していきます。

レベル制がある

まず1番うれしかった要素がプレイヤーにレベル制があることです。

メトロイドヴァニアはジャンルの特性上、同じマップを何回も行き来することになります。

敵を倒すメリットが無ければ敵はただの障害物になってしまいますが、レベル制があることで経験値を取得するというメリットが生まれるので、同じ敵を倒すことも苦にならないと思います。

また、レベル制が無いゲームでは、最悪ボス戦でどうしても勝てなくて詰んでしまうこともありますが、そういった心配もなくなります。

意外とレベル制があるメトロイドヴァニアって少ないんですよね……。

初のレベルアップなのに見切れるディードリットさん

敵がアイテムをドロップする

本作では敵がたまに装備アイテムをドロップします。

先ほどの話にもつながりますが、アイテムドロップがあるので同じ敵を何回も倒すメリットが増えますね。

残念ながら全ての敵がアイテムをドロップするわけではありませんが、対象の敵はモンスターリスト(図鑑)にアイテムが記載されています。

レアドロップがあると思って何体も倒したけど、そもそもアイテムドロップしないモンスターだった・・・という悲劇は起こらないようになってます。

武器を変更できる

本作はドラキュラ月下ほどではないですが、多数の武器が用意されています。

そして武器によってリーチやモーションも変わります!

こちらが初期装備のレイピア。

フォームが美しいですね。

上下斜めにも振ることができます。

大剣を装備すると、、、

豪快……!

ドラキュラシリーズよりも振りが速いので、意外と実用的に使えます。

ドラキュラに慣れていると小ジャンプして武器を振りたくなりますが、武器を振った後の硬直がほとんど無いうえに、歩きながら振ることもできるのであんまり意味ないです。

もちろんヴァルマンウェほど機動力が高いわけではありませんが(笑)

他にもリーチが短いけど振りが速い武器や、ブーメラン等の投擲(とうてき)武器、なんか長ネギみたいな見た目の武器など様々な武器が登場するので、新しい武器をゲットするとワクワクします!

しかし、残念ながら防具は変更できません。お気に入りの一張羅なのでしょうか……。

ちなみにSwitch版の初期設定ではBボタンで攻撃、Aボタンでジャンプになっていますが、自由にキーコンフィグを変更できるので、ドラキュラのような操作に変更することも可能です。

落下死や即死トラップが無い

個人的には、メトロイドヴァニアには落下死は必要ないと思っています。

下にマップが続いてるかも!→落下死

という時間が無駄に感じてしまうからです。

同様に即死トラップも無くていいと思っています。

何回も同じマップを行き来するのに、通過するたびに即死トラップを避けるために無駄に緊張させられるからです。

本作はどちらも存在しないので安心してプレイできます!

トゲは登場しますが、即死ではないうえに、たまにアクセントで登場する程度でした。

他にも細かい部分では、ボスの部屋が見た目で分かるようになっていたり、ボス部屋の前にセーブポイントが設置されていたりと、親切な部分も受け継いでいます。

以上、ドラキュラから受け継いでいる要素を紹介していきましたが、続いて本作独自の要素を紹介します。

独自のシステム

属性切り替えシステム

本作の独自の要素として、属性の切り替えシステムがあります。

ストーリー序盤で「風の精霊シルフ」「炎の精霊サラマンダー」の2つの精霊を切り替えながら使役できるようになります。

ディードの属性が、シルフを使役している間は風属性、サラマンダーを使役している間は炎属性に切り替わります。

敵の攻撃は何種類かの属性に分けられるのですが、風属性や炎属性の攻撃をしてくる敵もいます。

ディードの属性を合わせることで、攻撃を無効化することができ、さらにMPを回復することができます。(MPは魔法攻撃や弓攻撃に使用します)

簡単に言うと、青色の攻撃が飛んで来たら風属性、赤色の攻撃が飛んで来たら炎属性に切り替えることで、敵の攻撃をやりすごすことができます。

ただ攻撃を避けるだけになっていないのが面白いと感じました。

ボタン1つで瞬時に属性を切り替えることができるのですが、中盤以降のボスは風属性と炎属性の攻撃を交互にうってくるので、けっこう慌てます。

また、使役する精霊によってアクションも変わってくるので、2つの精霊を切り替えながら攻略していくことになります。

精霊のレベルアップ

敵を攻撃したり倒したときに発生するキューブを吸収すると、使役している精霊とは逆の精霊がレベルアップします。

逆に攻撃を受けてしまうと、使役している精霊のレベルが下がってしまいます。

精霊レベルは最大3まで上がり、だんだんとディードの攻撃力が上がっていきます。

マックスのレベル3になると、HPを自動回復できるようになります。

レベルが上がるのは使役している精霊とは逆の精霊なので、「レベル3の精霊で自動回復しながら、逆の精霊を育てる」ということができるわけですね。

両方の精霊がレベル1になってしまわないように考えながら攻略するのが楽しかったです。

道中たまにサンドバックのようなドラゴンのお肉が吊るしてあって、攻撃すると無限にキューブを放出してくれます。

ボス部屋前には必ず親切な人がドラゴンのお肉を吊るしてくれているので、毎回レベル3で挑むことができるようになっています!

調度いいボス戦の難易度

個人的にはボス戦の難易度は調度いいと感じました。

中盤以降のボスは、初見では「こんなの勝てないよ~」と思いますが、2、3回目であっさり勝てたりします。

前述した自動回復システムのおかけで、ボスの攻撃パターンを覚えると、精霊レベル3を保って回復しながら戦えるからだと思います。

また、ディードの攻撃手段は主に、メイン武器による近接攻撃、弓による遠距離攻撃、魔法攻撃の3種類になるのですが、魔法攻撃がめちゃくちゃ強いので、遠くから魔法をうってれば基本なんとかなります。

ちなみに魔法はコマンド入力ではなくボタンひとつで発動できるので、ソウルスチールのコマンドに失敗して挙動不審な動きをするアルカードさんみたいにはなりませんw

アクションが苦手な人の救済措置になるので僕は良いバランスになっていると思いますが、簡単すぎると感じたら魔法は縛ってもいいかもしれません。

さすがにラスボスは苦戦して5回くらいリトライしましたが、そこも含めて調度良いバランスだと感じました。(ドラキュラ月下のラスボスのような瞬殺はできないと思います笑)

ロードが短くサクサクプレイ

僕はSwitch版をプレイしたのですが、ほとんどロードが無く快適にプレイすることができました。

ゲームーオーバー後はタイトル画面に戻らず、セーブポイントからすぐにリトライできます。

ちなみにゲームオーバー画面は妙にシンプルです。

章が切り替わるタイミングで1回だけエラー落ちしましたが、セーブ直後だったので被害はありませんでした。

続いて気になった点をあげていきます。

気になった点

ストーリーはよく分からない

原作のおそらく主要なキャラクター達が次々と登場する、原作ファンはにっこりな展開になっていると思うのですが、キャラクターの説明が一切ないので原作を読んでいないとよく分からないストーリーでした。

おそらくですが、原作に深くかかわらないスピンオフ的な物語だと思うのでストーリーの大筋は理解できますが、キャラクターに感情移入はできませんでした。

立ち絵やボイスも無く、ドット絵のキャラクターの上に吹き出しが表示される形で物語が進んでいくので、最後まで覚えられなかったキャラクターもいました。

ドラキュラ月下も前作の『悪魔城ドラキュラX 血の輪廻』をプレイしていないとよく分からないストーリーなので、どこか懐かしいです。

個人的にはメトロイドヴァニアのストーリーはおまけ程度に考えているので、そこまで気にしていません。

ただ、このゲームから原作も読みたいとはあまり思わなかったので、少しもったいないと感じました。

弓を使ったパズル要素

本作は何か所か弓を使ったパズル要素があります。

パズル自体は簡単に解くことができるのですが、けっこう正確に矢を当てる必要があります。

僕は下手くそすぎて外しまくりました……。

弓矢は自動回復するMP消費で撃てるので詰むことはありませんが、テンポが損なわれるので無くてもよかったかなと思いました。

方向音痴でも問題なく遊べる?

僕は極度の方向音痴なのですが、メトロイドヴァニアというゲームジャンルが大好きです。

矛盾しているかのように思われますが、良質なメトロイドヴァニアはちょっと迷子になってしまっても必ずどこかにヒントがあって、それを見つけて次のエリアに到達できたときに「俺スゲー!」が味わえるように考えてつくられていると思います。

本作は1本道ではありませんが、メトロイドヴァニアの中でも迷いづらいようにつくられています。

マップもドラキュラに近い感じで見やすかったです。

方向音痴でも最後まで遊べると思うよ!

クリア後の感想まとめ

僕は7時間ほどでクリアできてしまったのでボリュームは物足りないかもしれませんが、短時間に面白さがギュッと詰まっていました。

クリア後はNewGame+で、最初から全武器所持のお楽しみプレイや、レベルやHP1固定の縛りプレイでスタートできます。

全て組み合わせることができるので、好みに合わせて難易度が調整できます。

まだプレイしてませんが、HP1固定はなかなか骨がありそうですね!

感想をまとめると、ドラキュラ月下の良い部分を受け継ぎつつ、独自の要素をプラスした良質なメトロイドヴァニアでした!

原作を読んでいないとストーリーは楽しめませんが、おまけ程度なのでストーリーを重視する人でなければ問題ないと思います。

ドラキュラ型のメトロイドヴァニアに飢えている方はぜひプレイしてみてください!

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